アイデント化学工業さんの歯科用研磨剤「ウルトラマルチハイブリッド」を使用し、床タイプのリテーナーを研磨したので、その感想をこちらに随筆します。
公式サイトを見たところ、カーバイトバーで荒研磨→ビッグシリコンポイント→「ウルトラマルチハイブリッド」→最終仕上げのルージュ、といった工程で、レーズ砂研磨を使用しないで研磨を完了させる方法を紹介されていましたので、同様に研磨してみました。
研磨作業
箱を開けますと、卵豆腐とか黒ゴマ豆腐とか入っていそうな容器に入れられていました。
リテーナーはビッグシリコンをあて終わった状態です。
容器は邪魔ですね。
バフの根元にルージュが付け難いため、バフが傾斜して磨り減ってしまいます。
出来ればバフを逆向きに付けられる様に、バフとマンドレルが別体の物を使用した方がいいでしょう。
リテーナー1つ研磨して、このくらい減りました。
場合によっては、これで最終研磨にしても良いくらいの艶が出ます。
感想
ビッグシリコンで丁寧に均した後、ウルトラマルチハイブリッドを使用しましたが、凹凸がなかなか消えないなと感じました。
レーズ砂を代用出来る切削力はありません。
しかし、茶色いルージュ(トリポリ)程度の切削力がありながら、白いルージュ(酸化アルミナ)に近い艶が出せるので、その区間では効率の良い研磨が出来ました。
茶色(トリポリ)を使用した後に、洗浄しないで最終研磨まで行くと、残留した茶色(トリポリ)によって曇った光沢面になってしまう事があります。
かといって、丁寧に洗浄すると時間が掛かってしまいます。
それを、切削力と艶出し力の両立した「ウルトラマルチハイブリッド」なら解決してくれます。
値段は高く、経費対生産量という点では優れないものの、時間対生産量という点では優れた研磨剤です。適材適所に使用するのが良いのかなと思いました。